北野監督の映画は以前から気に入っていて、テレビでたけしさんが“アウトレイジ”の宣伝をしていたので、今回興味を持ちました。
2010年7月某日のこの日、先月と同じく浦和にあるパルコで映画を観ようと思い向かいました。映画が始まるまで少し時間があったので一件買い物をした後、スターバックスでハムチーズサンドを食べて一息入れると、映画が始まる時間になりました。
たけしさんの映画は極道の人を描写した映画が多く、その中でも“BROTHER”はお気に入りの映画です。今回上映される“アウトレイジ”もその系統の映画ということで、楽しみにしていました。
映画館の座席は一番後ろの中央を指定して早めに席に着くと、CMが流れたあと、いよいよ始まりました。
たけしさんが演じる主人公は、暴力団組織の中で中堅の地位にいる人物。組織の中で損な役回りが多く、トラブルが生じると理不尽な気持ちを抱えつつも、その対応をしていきます。
残酷な暴力描写がいくつかあり、好き嫌いが分かれるのかなと思わせる部分もありますが、その描写をブラックユーモアで描いている場面は、たけしさんらしい一流のユーモア感覚に溢れているシーンだと思いました。
椎名桔平さんはたけしさんの部下役として極道の人物を演じているのですが、余裕を持ち、相手を見下ろすように微笑みかけるシーンがいくつかあり、その表情がかっこいいなと思いました。
一連のトラブルが絡み合うストーリーの結末で、最後に組織の中で笑う人物は・・・。
映画が終わった後はいろいろと考えることがありました。
仕事の中身としては全く違いますが、会社組織の中で時に味わう理不尽の思いや、上の立場の人間からの無謀と思える指示、それを聞かなければならない組織人としての立場については、“アウトレイジ”で描かれている極道の人達と、自分自身が会社員の時に味わった想いは似ているなと思いました。
そして、どこの組織でもボリュームの差はあるものの、こういう想いを抱えている人は沢山いると思います。
組織にどっぷりと浸かり、臨機応変に対応しながらその中で生き抜いていくことができる人は、それなりに才能がある人物です。
「自分にはもうできないことかな?」とも考えますが、人は人、自分は自分ということで、これからも今のスタイルで進んでいきたいなという希望をもっています。
パルコを出た後は京浜東北線で赤羽に行き、一杯ビールを飲んでリフレッシュしました。
また北野監督の映画が制作された時は観にいきたいなと思い、楽しい休日が終わりました。
(編集長SG・記)
